ケーキの切れない非行少年たち(宮口幸治)
- 認知機能の弱さ、対人スキルの乏しさ、身体的不器用さなどが原因となって、言われた仕事がうまくできない・覚えられない、職場の人間関係がうまくいかない、時間通りに仕事に行けない、などの問題を起こし、・・・
- IQ70~84の子どもたち、つまり現在でいう教会知能の子どもたちは、依然として存在しているのです。彼らは知的障害者と同じくしんどさを感じていて、支援を必要としているかもしれません。では、これらの子どもたちはどのくらいいるのでしょうか。知能分布から算定すると、およそ14%いることになります。つまり、現在の標準的な1クラス35名のうち、約5名いることになります。クラスで下から5人程度は、かつての適宜なら知的障害に相当していた可能性もあったのです。
- 集団生活の様々な人との関係性の中で、"自己への気づきがあること"
- そして様々な体験や教育を受ける中で、"自己評価が向上すること”
年収300万円FIRE(山口貴大)
- アメリカならS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出ている「NYダウ」と「S&P500」の2つが代表的な株価指数です。
- 投資の世界ではより幅広い銘柄に分散投資しているS&P500のほうが投資対象としてポピュラーです。
- アメリカには「世界のお金」が集まる。・・・その理由は米ドルが「世界の基軸通貨」だということが関係しています。
- 米国経済の発展の根本的な理由は、金融政策と財政政策の両輪をうまく回せていることです。
- 先進国の中で唯一「人口が増えている国」・・・理由は「移民を受け入れているから。」
- 「相場サイクル」を知り、長期保有の覚悟を持つ。歴史的に見ると、約10年に1回の頻度で金融ショックが起こっています。経済に屋、金融相場→業績相場ー>逆金融相場→逆業績相場→再び金融相場に戻るというサイクルがあるからです。
ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論(デヴィット・グレーバー)
- まるで何者かが、わたしたちすべてを働かせつづけるためだけに、無意味な仕事を世の中にでっちあげているかのようなのだ。
- ブルシット・ジョブとは、被雇用者本人でさえ、その存在を正当化しがたいほど、完璧に無意味で、不必要で、有害でもある有償の雇用の形態である。とはいえ、その雇用条件の一環として、本人は、そうではないと取り繕わなければならないように感じている。
- ブルシット・ジョブはたいてい、とても実入りがよく、きわめて優秀な労働条件のもとにある。ただ、その仕事に意味がないだけである。シット・ジョブはふつう、ブルシットなものではまったくない。つまり、シット・ジョブは一般的には、だれかがなすべき仕事とか、はっきりと社会を益する仕事にかかわっている。ただ、その仕事をする労働者への報酬や処遇がぞんざいなだけである。
日本共産党「革命」を夢見た100年(中北浩爾)
- 日本共産党は1922年の結成以来、100年後の現在に至るまで、大きく変貌した。最も重要なのは、第一にソ連共産党に対する従属から自主独立路線への転換であり、第二に暴力革命路線から平和革命路線への変化である。
- 日本共産党はコミンテルンの日本支部として結成された。コミンテルンは・・・1919年に設立された共産主義者の世界等であり、各国共産党は・・・その支部として位置づけられた。
- ロシア革命を成功させ、世界で初めての社会主義国家を樹立したという現実の重みゆえに、ソ連共産党が実質的に指導するコミンテルンの権威は圧倒的であった。マルクス・レーニン主義というイデオロギーも、民主集中制という組織原則も、ソ連共産党からの輸入品である。
- 1960年代に入ってソ連と中国の対立が激化すると、日本共産党は1961年綱領に基づいて、まずアメリカ帝国主義に妥協的な姿勢を示すソ連と衝突し、次いで武装闘争方針を示唆した中国と決裂する。このようにして、・・・自主独立路線が確立した。その背景には宮本顕治書記長の下で大衆的な党組織の建設が進み、・・・
- 現在、日本共産党が20世紀の構造変化と考えているのは、社会主義体制の広がりではなく、植民地体制の崩壊、民主主義と人権の発達、平和の国際秩序の発展の三つである。
- 革命とは被支配階級が支配階級を打倒して国家権力を掌握することであるが、ウラジーミル・レーニンが1917年の著書「国家と革命」で暴力革命を唱え、武装蜂起によってロシア革命(10月革命)を実現したことから、共産主義は元来、暴力革命論に立脚する。
- 1966年綱領では平和革命について明確な表現を避け、・・・平和的な方法で革命を実現するのが望ましいと断りつつ、どういう方法が実際にとられるかは「敵の出方」によって決まるという考えを提示した。
- ソ連の崩壊を経て、2004年綱領は、・・・国会で安定した過半数を占めることで革命を実現すると表明し、平和革命路線を明確に示した。
- 革命戦略についても変化がみられる。その前提として、まず変わらない部分を述べておきたい。それは日本が当面、目指すべき革命の内容として民主主義革命を位置づけ、そのあとに社会主義革命を実現するという、二段階革命論をほぼ一貫して採用してきたことである。
- 現在の綱領をみると、民主的改革の内容は比較的穏健である。経済分野では、・・・資本主義の枠内での「ルールある経済社会」が打ち出され、大企業の民主的規制や社会的責任、国民の生活と権利の用語、社会保障制度の拡充、無駄な大型公共事業や軍事費優先の財政・経済運営からの転換、原発ゼロなどが掲げられている。憲法と民主主知の分野でも、護憲や平和的民主的諸条項の完全実施、人権の充実やジェンダー平等が盛り込まれ、天皇制については護憲の立場から事実上容認し、・・・最も急進的な内容を持つのは、外交・安全保障分野であり、日米安保条約を廃棄して在日米軍を撤退させること、国際情勢を踏まえつつ国民の合意に従って自衛隊の解消に向かうことなどが打ち出されている。
- 日本共産党は社会主義革命を遠い将来の課題に先送りしつつ、民主主義革命(民族民主革命)の実現を現在も目標としている。
ビジネス教養としての半導体(高乗正行)
- 半導体とはもともと、電気を通す導体と電気を通さない絶縁体の中間的な性質をもつ物質を意味します。
- 半導体の一つであるシリコンなどを材料にして作られたトランジスタのほか、トランジスタやコンデンサ(電気を蓄える電子部品)、抵抗器(電流の流れを妨げる部品)などをまとめることで機能をもたせた集積回路(IC)、LED(発光ダイオード)やセンサのようなIC以外の機能をもった部品や素子(電気回路の構成要素)を慣例的に「半導体」と呼んでいるのです。
- ビジネスにおいて半導体を語る際には、それが半導体の材料を意味しているのか、トランジスタやIC、センサのような機能をもった素子やデバイスを意味しているのかを整理しておく必要があります。
- デジタル半導体・・・データの演算処理やデータの記憶を行う半導体。人間でいうところの「頭脳」や「記憶」のような働きをもつ。メモリ、ロジック、マイクロなど
- アナログ半導体・・・時間軸上で連続的に変化する電気信号のまま処理、制御する半導体のこと
- センサ・・・現実世界の物理量や化学量を検知し、電気信号に変換して出力する。人間でいう「五感」の機能を果たし、温度・圧力・加速度などを測定するセンサがある。
- パワー半導体・・・「集積回路(IC)」ではなく「ディスクリート(個別半導体)」に分類され、取り扱える電力(電流と電圧)が比較的大きい半導体のこと
- 設計工程・・・回路設計、パターン(レイアウト)設計、フォトマスク作成の3つに分かれる
- 前工程・・・シリコンウェーハ―製造から始まります。・・・成膜、露光・パターン転写、エッチングという3つプロセスを繰り返しながら半導体回路を作りこみます。
- 後工程・・・設計工程で内部の回路を設計し、前工程で半導体の回路そのものを作り上げ、後工程で半導体として使用できる形に組み立てているのです。
- 垂直統合型と水扁分業型
- 水平分業において設計専門の会社を「ファブレス企業」。前工程を担う製造専門の企業を「ファウンドリ企業」、後工程を担う会社を「OSAT(outsourced semiconductor assembly and test)といいます。
- 現在、半導体市場は・・・およそ72兆円にものぼります。・・・今もなお1年で10%近い成長を続けています。2022年現在、これほど大きな売上にもかかわらず、10%を超える成長を果たしている市場はほかにはありません。
- 半導体はあらゆるものに使われています。電気で動くものには基本的に半導体が使われている・・・今後半導体需要を伸ばしていくキーポイントは、この「あらゆるものに使われている」という部分
- 自動運転の実現・・・今まではパソコンやスマートフォン・・・今後は自動車がその立場
- 半導体の製造に求められる技術が高度で設備が高額になる
- 半導体そのものも、半導体の製造技術もまだ発達の途中にある
- 2022年現在、日本が半導体に関わる分野で世界の最先端を走っているものは残念ながらありません。さらに日本のIT人材のレベルは世界に比べて低いという結果
置かれた場所で咲きなさい(渡辺和子)
- 結婚しても、就職しても、子育てをしても、「こんなはずじゃなかった」と思うことが、次から次に出てきます。そんな時にも、その状況の中で「咲く」努力をしてほしいのです。
- 「置かれたところ」は、つらい立場、理不尽、不条理な仕打ち、憎しみの的であるときもあることでしょう。信じていた人の裏切りも、その一つです。
- 境遇を選ぶことはできないが、生き方を選ぶことはできる。「現在」というかけがえのない時間を精一杯生きよう。
- 結果がよかった時は、人の功績に。悪かった時は、自分が悪者となる。
- 委ねるに際しては、相手を信頼しなければいけないということでした。二つ目は、委ねるということは、決して”丸投げ”することではなく、要所要所でチェックをして、委ねっぱなしでないことを相手にもわからせるということ。
- 自分が積極的に動いて、初めて幸せを手に入れることができるのだという真理です。便利さを追い求め、面倒なことを嫌いがちな現代の忘れ物の一つは、自分が動くこと、そして世の中を明るくしゆこうという積極性なのです。
- 自分の欲望にばかり振り回されてはいけない。自分がしてほしいことを、人に与えなさい。
- 「きれいさ」はお金で買えます。美しさは買えません。それは、自分の生き方の気高さ、抑制ある態度、他人への思いやりの深さ、つまり、心の輝きとして培われてゆくものなのです。
- ・・・子どもを連れた母親が、水道工事をしている人たちのそばを通り・・・「おじさんたちが、こうして働いていてくださるおかげで、・・おいしいお水が飲める・・・」・・・別の母親・・・「勉強しないと、こういうお仕事をしないといけなくなるのよ。」価値観はこのようにして、親から子供に伝えられることがあるのです。
- 思わぬ不幸な出来事や失敗から、本当に大切なことに気付くことがある。
- 苦しいからこそ、もうちょっと生きてみる。
- ”あなたが大切だ”と誰かにいってもらえるだけで、生きてゆける。人は皆、愛情に飢えている。存在を認められるだけで、人はもっと強くなれる。
- 自分のいのちに意味を与えることで、苦しい状況でも生きてゆくことができる。人は「愛する人のために行きたい」と、思うことでより強くなれる。愛は生きる原動力。
- 一生の終わりに残るものは、我々が集めたものでなく、我々が与えたものだ。
- 迷った時は、「選択する自由」を与えられたと思って、プラスとマイナスを書き出し、その重みによって決める。
- 目立たない仕事をしている人へのあいさつを忘れてはいけない。私たちはお互いに「おかげさま」で生きているのだから。
- 大切なのは「人のために進んで何かをする」こと。「人に迷惑をかけない」からもう一歩進んで、「手を差し伸べる」気持ちが愛の実践につながる。
- 相手を生かすぬくもりのある言葉を使える自分でありたい。言葉ほど恐ろしいものはない。使い方を間違えれば凶器にもなる。言葉を無機質なものにしてはいけない。
それをお金で買いますか 市場主義の限界(マイケル・サンデル)
- われわれは、ほぼあらゆるものが売買される時代にいきている。過去30年にわたり、市場ーおよび市場価値ーが、かつてないほど生活を支配するようになってきた。
- こんにち、売買の論値はもはや物的財貨だけに当てはまるものではなく、生活全体を支配するようになっている。そろそろ、こんな生き方がしたいのかどうかを問うべき時がきているのだ。
- 生きていくうえで大切なもののなかには、商品になると腐敗したり堕落したりするものがあるということだ。
- 問題となる善ー健康、教育、家庭生活、自然、芸術、市民の義務などーの価値をどう測るべきかを決めなければならない。これらは道徳的・政治的な問題であり、単なる経済問題ではない。