人生百年の教養(亀山郁夫)

  • 「人間というのは生きられるものなのだ!人間はどんなことにでも慣れることのできる存在だ。私はこれが人間のもっとも適切な定義だと思う」この定義を是とするか、非とするか、それは、私たち自身の生のありようと密接にかかわっています。ドストエフスキーの場合、「そんなことにでも慣れることのできる存在」とは、あくまでも、「どんな苦しみにも慣れることのできる存在」つまり、苦しみを受ける立場から生まれた言葉でした。